〜ではないかと...

文章で気になるのは「〜ではないかと...」という言い回しである。たとえば「これは必要なことではないかと思います」は、「必要だと思っている」のか「必要ででないと思っている」のかが紛らわしい。多くは前者の解釈になるが、たまに後者の意味で使われていることもある。
「か」がない場合、すなわち、「これは必要なことではない(か)と思います」の内「か」がないと、「必要でないと思っている」ことに確定できる。
一方、「ではない」がない場合、すなわち、「これは必要なこと(ではない)かと思います」の内の「ではない」がないと、「これは必要なことかと思います」となり、これはどう考えても「必要だと思っている」と解釈せざるを得ない。
そして、最初の「これは必要なことではないかと思います」を考えてみると、やっぱり「必要だと思っている」と解釈すべきである。
しかし、紛らわしいのは「これは必要なことではないかと」で打ち切った場合である。これも「必要だと思っている」と解釈すべきであろう。さらに紛らわしいのは「これはさほど必要なことではないかと」や「これはそれほど必要なことではないかと」のような表現だ。これは「必要ででないと思っている」という解釈が一般的だと思う。しかし、「さほど」や「それほど」の有無だけで意味が反対になるのは変だと思う。